先週末韓国の発達支援学会の箱庭療法研究会に行ってきた。7日土曜日は東京赤坂の箱庭療法研究会のメンバーも参加しての箱庭の事例研究会であった。韓国の大学はすでに夏休みで参加者が前回より少なかったが内容は前回より充実していた。今箱庭療法が韓国で盛んになってきているということだった。
7日土曜日に3事例、日曜日は大学に場所を移して2事例とセラピストの箱庭のシリーズを見た。6日午後と9日の午前に個人スーパービジョンを行って、都合9事例を4日間で見てきた。大変充実した時間であった。ただし、それらはみんな自分の事例ではないから今になってみると内容をほとんど憶えていないのは残念である。私は内向的で自分のことが中心で他人のことなど基本的には関心が無いのだと思った。
二日目のAjou大学での研究会は専門家の研究会であるというので、一般会員の研究会とどのように違うのかと聞くと、1級と2級と分かれていて、1級は箱庭療法のスーパービジョンができるということだった。箱庭療法の経験を積みスーパービジョンを受け事例を発表していくとスーパーバイザーの資格が取れるらしい。前日に発表された事例はいずれも見事な仕事をしているので、1級と2級を内容で比較することはできない。しかし、治療者自身の箱庭制作と事例発表を条件にして資格を出すようにしたことが箱庭療法を盛んにしているのではないかと思う。治療者自分自身が箱庭を連続して作ることの大切さを感じた。日本の箱庭療法ではたいてい1回限りである。だから、クライエントもあまり箱庭をする気にならないのではないか。しかも、自分で作った箱庭のシリーズを治療者仲間に見せるのである。この率直さが効いているのではないか。
会食のとき同時通訳の方を通じて話をして楽しかった。いろいろな話題が出たが、それらの話で、帰国して思ったことは韓国の女性は心に裏表がなくストレートであるという感じである。不慣れな道にも関わらず私を空港まで送ってくださった方の親切さやご自身の箱庭シリーズをみんなの前で発表(自身の箱庭シリーズ10回の発表が箱庭療法士の資格取得に必要)された方の率直さなどを振り返ってみて、どうも日本の女性と感じが違うのではないかと思った。日本の場合常に表と裏を考えておかねばならない。ところが韓国の女性は言葉の裏を考える必要がない。ストレートなのだ。この次の機会にはこのことに気をつけなければいけないと思う。
東京から参加された方たちもこの韓国女性のストレートな性格に心地良い体験をされたのかもしれないと思う。日本の多くの女性が韓国ドラマにはまり、韓国のハイグレードのロッテホテルにわんさと押しかけるのもこのせいかもしれないと思う。