先週末西安と上海に2泊ずつ過ごしてきた。
旅の目的は玄奘三蔵法師のたましいを訪ねることだった。玄奘三蔵法師がインドから持ち帰った仏典を収蔵するために建てた大雁塔を訪ねれば、何かがわかるのではないかと思って行った。ところが私を案内してくれた人がタクシーの運転手に大雁塔を訪ねると言ったら、大雁塔は本物のコピーに過ぎないと言って、二日目の午前中2時間以上かけて連れて行ってくれたところは法門寺というところで、真新しい広大な寺院だった。そこ高台から眺めると随分先に仏塔が見えた。写真1は新しい法門寺の参道、その左に見えるのが、2世紀に建てられた小雁塔である。その小雁塔が写真2である。
写真1 法門寺の参道
写真2の小雁塔の左にうすく三角の建物が見えるのが新しい法門寺の塔である。手で仏塔を包む形で、現代的なデザインである。
写真2 小雁塔
この小雁塔はレンガ造りで重厚な感じで素晴らしい物だった。人々の信仰は篤く、お線香を上げて四方拝をし、お坊さんに先導された家族が塔を巡ってお参りをしていた。生きているお寺であった。それに比べると、大雁塔は仏典の収蔵庫でしかない。大雁塔には仏舎利も収められているというのに。
みなさんにもお薦めしたいがここは遠すぎるので、写真をここに掲載することにした。
大雁塔はコピーで、小雁塔こそ西安のタクシーの運転手が本物だというのがわかった。中国は偽物が多いというけれど、本物志向がタクシーの運転手にも生きていてうれしいと思った。
兵馬俑を見た。たまたま、兵馬俑を発見したという農家のおじさんが写真集に署名してくれるというので、求め、一緒に写真も撮らせてもらった。
西安の街の人々は活気があり、週末の食道は家族連れでいっぱいだった。だいたい週末は家族で外食するらしい。一人でレストランに入って食事をすることはなく、たいていは友達や家族揃って食べるのだそうだ。一人で食べるなんて考えられないということだった。レストランは話し声で賑やかである。
夕食時、案内の人に中国ではうつ病は?と聞いてみた。すると怪訝な顔をされた。うつ病は少ないらしい。こんなに家族で賑やかに話しながら食べ、友達と付き合っているとうつ病なんかにならないのではないかと思った。