2006年7月17日、愛知県芸術文化ンターのコンサートホールで、檀渓心理相談室の開室10周年を祝う「笛の会」を開催しました。当時、文化庁長官だった河合隼雄先生と詩人の工藤直子さんをお迎えしての豪華な、でもとてもアットホームな会でした。
河合先生のご講演、フルート演奏、工藤直子さんのハープ演奏と詩の朗読の後、最後に来場者の方々も一緒に全員で合奏を行いました。前もって来場者全員に楽譜(「ふるさと」だったと記憶しています)を送り、家でリコーダーで練習してきてください、当日は必ずリコーダーを持ってきてくださいとお願いをしてありました。
河合先生をお呼びして、ただ講演していただくだけではもったいない、せっかくなら河合先生も楽しんでいただける内容にしたい、という西村先生の強いご希望があり、皆であれこれと考え、リコーダーならどの家にも必ずあるだろうということで、河合先生のフルートとの合奏というアイデアがうまれました。
今回掲載する文章は、おそらくこの笛の会の案内文の草案として西村先生が書かれたものです。短い文章ですが「笛の会」の思い出として掲載することにしました。
当時は参加申し込みもメールではなく、往復はがきでした。1800人もの人が来たような記憶はなく、来場者は400人ぐらいだったように思うのですが…はっきりしません。
この会はとても好評で、河合先生も大変喜んでくださり、会の後で河合先生が連載している新聞のコラムにこの会のことを書いてくださいました。2回目も企画されたようでしたが、河合先生がご病気で倒れられ、残念ながら1回のみの開催となりました。
笛の会
会の趣旨
小中学校教育においてリコーダー教育が行われてきたので、日本国中の多くの人がリコーダーに親しんでいます。そこで文化庁長官で臨床心理士の河合隼雄先生と詩人の工藤直子さんをお迎えし、お話とフルートの演奏、そして参加者全員によるリコーダー合奏を楽しむことを考えました。この会はみんなで合奏し楽しむ会です。上手な人に支えられ下手な人も共に楽しめる会です。これまで名古屋や豊田などで数百名による合奏が行われ、好評でした。今回は今までにない大ホール、1800人のコンサートホールで、リコーダー合奏を試みます。河合隼雄先生の楽しいお話を聞きたい方、工藤直子さんの暖かいお心に接したい方、大勢の方にご参加いただきたいと願っています。