長谷川泰子
「箱庭を体験する会」が先日、無事に終わりました。相談室を引き継いでから初めての試みで、始まる前は少し緊張もしましたが、いざやってみるとおもしろく、充実した会でした。檀渓心理相談室は各面接室にひとつずつ箱庭があり、箱庭のアイテムも棚に収まりきらないぐらいありますが、それを普段の面接だけでなくこういった会でも活かすことができ、また参加者の方にも喜んでもらうことができて、ほっとしたような気持ちにもなりました。
今回、自分で箱庭を作るだけでなく、人が作った箱庭を見るということも重要視して「箱庭を体験する会」としてみました。まずは箱庭を作り、その後に別の参加者の作った箱庭も見ます。そこで皆で感想や意見を言いあい、理解を深めていきます。他の人の意見や感想を聞くことで、自分では思ってもいなかったところが見えてきたり、人の作った箱庭との違いから、自分の箱庭を見直したりするようなこともあります。相談室内のスタッフの研修の一環として定期的に箱庭の会を開いていて、その時の体験から箱庭を作るだけでなく見るおもしろさもあると感じていたこともあり、今回のようなスタイルの会にしてみました。実際にやってみると、参加者の方が他の人の箱庭を見て思った以上にこころを動かされていたようで、箱庭は作ることでも見ることでもパワーを発揮するところがあるなと感じました。
この会はできたら長く続けていきたいと思っています。不定期にはなりますが、1年に1~2回やれたらと考えています。箱庭に興味のある方はぜひお越しください。
ただ、今回の会で、改めて箱庭は強くこころに働きかけるところがあると感じました。人の箱庭を見ること・自分の箱庭を人に見られることが不安な方、抵抗がある方、1人でじっくりと自分の箱庭に向き合いたいという方はこの会への参加は控えたほうがいいと思います。「箱庭を体験する会」ではなく、個別の面接・カウンセリングの予約をお取りください。「箱庭を作りたい」ということで檀渓心理相談室に来ていただくことももちろん可能です。